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生体レドックス内視鏡グループ協働企業:HOYA株式会社

内視鏡用磁気共鳴器を開発する
湯川 博 <HOYA株式会社 PENTAX ライフケア事業部 開発統括部長>

1.会社概要
 HOYAは1941年の設立以来、国内初の光学ガラス専門メーカーとして、高度なオプティクス技術をもとに多角化をすすめるグローバル企業である。
 現在はエレクトロニクス、映像、ヘルスケア、医療の4つの領域で事業を展開している。半導体用および液晶パネル用マスクブランクス、フォトマスク、HDD用ガラスメモリーディスクを扱うエレクトロニクス事業、光学レンズ、PENTAXブランドのデジタルカメラなどを製造・販売する映像事業、メガネレンズ、コンタクトレンズを扱い、コンタクトレンズ専門店「アイシティ」を展開するヘルスケア事業、内視鏡、白内障治療用眼内レンズ、人工骨などの医療事業においてグローバルに事業展開する企業として発展を続けている。
 特に医用機器の分野では、患者さんの苦痛や負担をへらす低侵襲化製品及びドクターが微小病変部を見逃すことなく観察することの出来る要素技術及び製品開発を行っている。
 高解像度対応としては、消化器分野でMegaPixel CCDを内視鏡で初めて採用し、粘膜の自然な色を忠実に再現し、微細な粘膜や血管の構造まで抽出する高精細画像により、これまで以上に細やかな検査・診断を可能にした。
 また、耳鼻咽喉科分野では、ファイバースコープから高画像ビデオスコープへと転換が進み、従来の高画素は維持しながらも3mmという細かい先端外径を実現した製品も発売している。                       気管支分野においては、超音波気管支内視鏡としては初めて内視鏡先端部にCCDを搭載した製品を発売し、気管支周辺のリンパ節への癌の転移といった緻密な観察・診断が必要とされる領域で好評を得ている。
 医師の正確でスピーディーな診断をサポートするため、軟性内視鏡には今後も高機能な画像処理技術と高い操作性が求められていくことが見込まれる。当社は医師との連携を強化し、医療現場のニーズに的確にお応えする製品の開発に注力していく。

2.レドックスナビ研究拠点における活動
 当社は、先端医療レドックスナビ研究拠点が発足した2007年7月より、本拠点に参画している。所属している、生体レドックス内視鏡グループでは、橋爪グループ長、村田副グループ長のもとで、レドックスナビゲーションによる超低侵襲治療機器の開発に携わっている。特に、外科医手術支援ロボットの「目」として、様々な疾患に関係する新しい生体情報であるレドックス反応を取り入れた世界初の生体レドックスナビ手術支援システムの開発を目標をしている。
 当社では、その核となるレドックス内視鏡において、生体レドックスをイメージングするための超小型Electron Spin Resonance(ESR)コイルの開発を行っている。平成22年度は、磁場環境下で機能する生体レドックス対応内視鏡保持システムに装着するESRコイルを試作した。
コイルは、Overhauser-enhanced MRI(OMRI)システムの共振周波数に応じて、容量を可変可能にした。さらに。コイル径を小さくすることにより、感度上昇を達成した。また、ドライファントム実験において基礎データを収集し、内視鏡画像およびESRI/MRI画像データの両面から評価した。

3.今後の展開
 ESRコイルは、さらなる小型化を進め、鉗止チャネルから出し入れ可能にすることにより、必要に応じて簡単にin vivo ESRイメージングが行えるようにする。
 また、現在、他の研究グループとの横断的な融合研究を展開している。生体レドックス画像解析グループとは、レドックス内視鏡の開発、メタボリックプロファイリンググループとは、高機能カメラによる癌の機能診断システムの開発、そして、レドックスイメージンググループとは、内視鏡へのMEMS技術導入の基礎検討をそれぞれ協働で推進している。今後も、各グループのコア技術を融合した研究を継続し進めていく。

協働機関リンク